SSブログ

7章 1/10『みつばちマーヤの冒険』クモに捕らえられたマーヤ  [『みつばちマーヤの冒険』]

第7章 クモに捕らえられたマーヤ
☆7. MAYAS GEFANGENSCHAFT BEI DER SPINNE
作 WALDEMAR BONSELS  絵 Franzisla Gchenkel 1927年

kapitel7.jpg

  ハエのプックとの出会ってからは小さいマーヤはあまり楽しい気分には
なりません。マーヤはプックが人間に関して言ったようには考えられません
でした。 
人間に対しての思いはまったく違いました。マーヤは人間は気高く美しいと
思っています。人間をとるに足らず、軽薄だと考えるのには抵抗があります。
あえて人間の家で会うことはしませんでした。人間にとって、ミツバチと出会う
ことが心地よいかどうかはマーヤには分かりません。どの世界にあっても、
だれかの負担にはなりたくありませんでした。マーヤは世話役のカッサンドラが
話したことをもう一度すべて思い起こしました。
  「人間は善良で賢明です」と、言っていました。「彼らは強く、支配力も
ありますが その権力を濫用しませんし、彼らが行く所はどこでも秩序と繁栄が
あります。彼らはミツバチの群れに好意的なので、その庇護を信頼し私たちの
蜂蜜を分け与えます。冬の備えをしてくれ、われわれ動物にとってやっかいな霜や
敵の大群から守ってくれ、私たちを邪魔したり、退治もしません。このような友好
的で、人間に役に立つことを引き受ける動物はあまりいません。マーヤ、あなたは
きっと人間を悪く言う虫たちの陰口を度々聞くでしょう。それに耳をかさないように。
迷ったハチの群れが荒れたとわたし人間なしで元に戻そうとしても自滅してしまうのです。
蜂蜜をほしがる動物たちに、私たちの国を悪意で全滅させられることもたびたび
あるのです。ただ理性のない動物が蜂蜜がほしいという欲望のためです」と、
カッサンドラはその頃マーヤに話して聞かせました。マーヤは人間からいやな目に
遭うまでは、カッサンドラの言葉を真実と信じたいと思っていました。
つづく

「絵本で覚えるドイツ語セミナー」

http://www.asakaplaza.com




nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:[必須]
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0